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英語学習コラム
TOEICリスニングでスコア700を狙う
TOEICリスニングの概要
TOEICのリスニングは全4パートで構成されています。
英文は全問1度のみ放送されます。
Part1.写真描写問題
写真が提示され、4つの放送される英文のうち最も適切に写真について述べているものを選びます。
Part2.応答問題
短い英文が放送され、その後に放送される3つの応答のうち適切なものを選びます。
Part3.会話問題
男女2〜3人の会話を聞き、質問の答えを選択肢から選びます。質問と選択肢は試験問題用紙に記載されています。
Part4.説明文問題
アナウンスや留守電のメッセージのようなミニトークが放送されます。質問と選択肢は試験問題用紙に記載されています。
TOEICのリスニングは難しい
TOEICのリスニングは難しいです。
場合によっては、実際の会話より難しいです。
TOEICリスニングの大きな特徴は知らない人の名前や、知らない会社の会議内容などが突然放送されることです。
それまで全く知らなかった人の名前や、
全然知らないサービスのクレームの電話などが急にかかってきたら、
日本語で言われたとしても、
「え?誰のこと言っているの?、、、何の話?」
となってしまいます。
事前に状況を把握してリスニング力アップ
突然の電話や見知らぬ人が登場する会話に対応するためには
リスニング音声の放送前に、どのような内容が放送されるのか予想し、準備する
ことが重要です。
あらかじめ、放送される英文の内容や、場面などをイメージすることで、
イメージしない場合と比べて、圧倒的に聴きやすくなります。
では、事前に状況を把握するコツを各パートごとにご紹介します。
Part1.写真描写問題
この問題では、写真が掲載されており、英文はありません。
ここでは音声が放送される前に写真をチェックし、
どのような英文が流れるのか予想することが重要です。
以下に写真を見てチェックすべき項目を挙げます。
■人物あり
●何人いるか?
●立ち位置、座っている位置は、横並びか?向かい合っているか?
●どのような行動をしているか?(買い物している、試着している、掃除している、など)
●服装は?(帽子をかぶっている、メガネをかけている、など)
■人物なし
●何が写っているか?
●どのような状態か?(椅子がテーブルの下にしまわれている、木箱が積み上げられている、など)
●どのような形状か?(テーブルが丸い、椅子が四角い、など)
●どのような位置関係か?(自転車がフェンスに沿って並んでいる、自動車が建物に対面している、など)
写真を見て、これらを確認した上で放送を聞くことで、スムーズに回答できるようになります。
また、予想が当たると楽しくなってきます。
Part2.応答問題
残念ながら、Part2の応答問題はあらかじめ与えられる情報がありません。
そのため、事前の準備を行うことができません。
こういう事情もあってか、上級者にとってPart2でいかに点を取るかが重要になってきます。
Part3.会話問題
Part3.会話問題では、質問と選択肢があらかじめ、試験用紙に掲載されています。
そのため、質問文と選択肢から会話の内容を想定することがスコアアップのカギです。
想定すべきポイントは2つです。
想定ポイント① 会話の場面をイメージする
質問文からある程度会話の場面を予想することができます。
例えば、次のような質問があったとします。
【例題1】
Q1: 男性は何を買おうとしていますか?
Q2: 男性がその品物の最も気に入っているのはどこですか?
(A) 色 (B)形 (C)サイズの種類が豊富 (D)フィット感
これを読んで、
この男性は何か身につけるものを買いに来ているのではないか?
というように、これから放送される会話の場面を膨らませることができます。
想定ポイント② 登場人物の人間関係を想定する
先ほどの例題1において、男性がお店で商品を買う場面を想定しました。
すると会話の場面から、登場人物の人間関係をある程度想定することができます。
【例題1】
Q1: 男性は何を買おうとしていますか?
Q2: 男性がその品物の最も気に入っているのはどこですか?
(A) 色 (B)形 (C)サイズの種類が豊富 (D)フィット感
男性が商品を買う場面だとすると、他の登場人物で店員さんが登場する可能性が高いな。
このように想定することができます。
これらは予想でしかないため、外れることもあります。
しかし、外れてしまったとしても、外れた場合の反応が、
なにも予想しないで聞いているより早くなるため、
結果的にある程度想定して聞いたほうが精度が上がります。
Part4.説明文問題
Part4.説明文問題では、Part3と同様に、質問と選択肢があらかじめ、試験用紙に掲載されています。
Part4ではアナウンスなど一人の話者が一方的に話す形式のため、次にあげる2つを意識して、
質問と選択肢を踏まえて想定します。
想定ポイント① 放送されている場面をイメージする
次の例題を見てみましょう。
【例題2】
Q2: 話し手のプレゼンテーションの目的はなんですか?
Q3: 話し手は聞き手にこのあと何をするように提案していますか?
ご覧になってお分かりの通り、「プレゼンテーション」というキーワードを見て、
なにかしらの発表を行っている場面をイメージできると、
やはり英語が聞き取りやすくなります。
もう少し突っ込んで、Q3で話し手が聞き手に提案をしているため、
このプレゼンテーションは社内会議のだけでなく、セミナーで行われている可能性もあるな
とお考えいただくと、さらに良いと思います。
想定ポイント② 説明の対象者が誰なのかを予想する
先ほどの例題をもう一度見てみましょう。
【例題2】
Q2: 話し手のプレゼンテーションの目的はなんですか?
Q3: 話し手は聞き手にこのあと何をするように提案していますか?
この質問から、プレゼンが社内研修やセミナーで行われていると想定すると、
聞き手は、その参加者であり、従業員や新入社員、セミナーの受講者であることが
同様に想定されます。
そのため、音声が始まったら、プレゼンテーションの受講者の気持ちになりきって聞く心の準備をしましょう。
上級者向けポイント
Part4では、音声の開始直前に
「Question 71 through 73 refer to the following *******.」
というガイド音声が流れます。
ここで「*******」の部分をしっかり聞くことで、直後に放送される音声の種類が分かります。
この「*******」の部分には次のようなものが入ります。
■message / telephone message
留守番電話のメッセージ
■recorded message
録音された自動音声応答装置のメッセージ
■announcement
業務アナウンスなど
■excerpt from a meeting
会議内の一部切り取り
■broadcast
テレビやラジオの放送
■advertisement
テレビやラジオのCM
まとめ
問題を解いてわからなかった問題はすぐに答えを見るのではなく、
納得いくまで繰り返し聴き、答えやスクリプトを確認してさらに繰り返し聞く。
地道なことですが、しっかりとトレーニングを積み、
英語耳を育てることで確実にスコアにつながります。
今回はTOEICの攻略テクニックについてお伝えしましたが、
テクニックと併せて、弛まぬ努力を続けていただければと思います。